【ネット銀行の終活】家族が気づかなければ「遺産ゼロ」に?通帳がない口座を確実に伝えるリスト作成術
「スマホ一つで完結して便利だから」と利用しているネット銀行。楽天銀行やPayPay銀行、ソニー銀行など、今や一人で複数のオンライン口座を持つのは珍しくありません。
しかし、もしもの時、その口座は**「家族に気づかれないまま放置されるリスク」**を孕んでいます。店舗も通帳もないネット銀行は、遺族がその存在を知らなければ、一生誰にも引き出されることなく「休眠預金」として眠り続けてしまうのです。
「自分の死後、せっかく貯めたお金が家族に届かない」なんて悲しい事態は避けたいですよね。この記事では、デジタル資産を確実に守り、家族に繋ぐための「最強のリスト作成術」を詳しく解説します。
ネット銀行の終活が必要な3つの理由
従来の銀行とは違い、ネット銀行には「遺族が見つけにくい」特有のハードルがあります。
1. 「通帳」という物理的な証拠がない
店舗型の銀行であれば、家の引き出しにある通帳を見れば一発でわかります。しかし、ネット銀行は郵送物すら届かない設定にしていることが多く、スマホやパソコンの中にしか情報がありません。
2. スマホのロックが最大の壁になる
家族が口座の存在を疑っても、スマホのロックが解除できなければ、アプリを確認することも、銀行からのメールを見つけることもできません。
3. 「休眠預金」になってしまうリスク
10年以上出し入れがない預金は、最終的に「休眠預金」として民間公益活動などに活用される仕組みになっています。家族が気づかないまま10年が経過すると、手続きはさらに複雑になってしまいます。
家族を迷わせない!「デジタル資産リスト」の作り方
家族が困らないために必要なのは、ログインパスワードそのものではなく、「どこの銀行に口座があるか」という情報の可視化です。以下の項目をまとめたリストを作成しましょう。
確実に伝えるべき5項目
金融機関名(例:楽天銀行、住信SBIネット銀行など)
支店名・口座番号(ネット銀行は「ジャズ支店」などユニークな支店名が多いです)
登録メールアドレス(銀行からの通知が届く場所)
ログインID(ユーザーネーム)
主な用途(例:生活費、投資信託用、お小遣い用など)
ポイント:パスワードは「ヒント」だけ書く
セキュリティの観点から、パスワードそのものを紙に書くのは控えましょう。「私の誕生日の4桁」「実家の電話番号の末尾」など、家族にだけわかるヒントを添えるのが賢い方法です。
実践!通帳なし口座を「見える化」する具体策
リストを作る以外にも、家族が自力で口座を見つけやすくする「仕掛け」を作っておきましょう。
1. メインバンクからの履歴を残す
ネット銀行への入金は、多くの場合、実店舗のあるメインバンクから振り替えているはずです。メインバンクの通帳に「〇〇銀行(ネット銀行名)」という履歴が残っていれば、遺族がそれを手がかりに調査を進めることができます。
2. 「年間取引報告書」をあえて印刷しておく
年に一度、確定申告や資産状況の確認のために発行されるPDFの報告書などを印刷し、重要書類と一緒に保管しておきましょう。これが一枚あるだけで、遺族は「ここにお金があるんだ」と確信できます。
3. スマホアプリをフォルダにまとめない
スマホのホーム画面に、ネット銀行のアプリを分かりやすく配置しておきましょう。「銀行」という名前のフォルダに入れておくのも親切です。
手続きをスムーズにする「死後事務」の準備
もしもの時、家族が口座凍結を解除して払い戻しを受けるには、膨大な書類が必要になります。少しでも負担を減らすために、以下の準備も検討してみてください。
エンディングノートとの併用
「ネット銀行のリストはエンディングノートの〇ページにあります」と一言伝えておくだけで、家族の心理的な負担は激減します。ノートには「なぜその口座を作ったのか」という想いを添えると、より親しみやすい終活になりますね。
パスワード管理アプリの「緊急アクセス」機能を活用
一部のパスワード管理ツールには、一定期間ログインがない場合に、指定した連絡先へ情報を開示する機能があります。これを利用すれば、デジタルに強い家族へスムーズに情報を引き継げます。
【要注意】名義預金とみなされないために
子供や孫のためにネット銀行で口座を作り、こっそり貯金している方も多いでしょう。しかし、本人が口座の存在を知らず、通帳や印鑑(またはログイン情報)をあなたが管理している場合、それは**「名義預金」**とみなされ、相続税の対象になる可能性があります。
終活のタイミングで、「実はあなたの名義でこれだけ貯めているよ」と伝え、管理権限を少しずつ移していくことも、立派な資産承継の一つです。
まとめ:あなたの資産を「透明」にしないために
ネット銀行は非常に便利なツールですが、終活においては「透明人間」のような存在になりがちです。
利用している銀行をリスト化する
スマホのロック解除方法を家族と共有する(または場所を伝える)
「もしも」の時の引き出し方を伝えておく
この3点を今日から意識するだけで、あなたの守ってきた資産は、確実に家族の未来を助ける力になります。
まずは、今使っているアプリを開いて、口座情報のメモを取ることから始めてみませんか?そのひと手間が、家族への一番の思いやりになるはずです。
家族が困らないための終活・銀行口座整理術|凍結リスクを回避して資産を賢く守る方法