実家は売るべき?貸すべき?生前整理で直面する「空き家問題」を損せず解決する判断基準
「終活の一環として実家の片付けを始めたけれど、この家自体をどうすればいいのだろう……」
「将来、親が施設に入ったり亡くなったりした後、実家が空き家になって管理しきれなくなるのが不安」
生前整理を進める中で、最も大きな課題として立ちはだかるのが**「不動産の扱い」**です。思い出が詰まった実家を、売却して現金化するのか、あるいは賃貸に出して収益を得るのか。この選択一つで、将来受け取る資産額や家族の負担が大きく変わります。
実は、空き家を放置し続けることは、固定資産税や維持費などの「負債」を抱え続けるリスクを伴います。この記事では、生前整理のタイミングで知っておきたい、実家を「売る」か「貸す」かの賢い判断基準を詳しく解説します。
1. 「売却」を選ぶべきケースとメリット
実家を手放し、現金化する「売却」は、最もシンプルでスッキリとした解決方法です。
早期売却のメリット
管理の手間とコストがゼロになる: 固定資産税、火災保険、庭の草むしりや家の修繕費といった維持費が一切かからなくなります。
相続トラブルを未然に防げる: 不動産は分割しにくい資産ですが、現金化しておくことで遺産分割がスムーズになります。
まとまった資金が得られる: 介護施設の入居費用や、自分自身のセカンドライフの資金に充てることができます。
売却を検討すべき状況
実家から遠方に住んでおり、定期的な管理が難しい。
将来、その家に住む予定の親族が一人もいない。
建物の老朽化が進んでおり、維持するだけで多額の修繕費が見込まれる。
2. 「賃貸」を選ぶべきケースとメリット
「いつか誰かが住むかもしれない」「愛着があるから手放したくない」という場合に検討されるのが「貸し出す」という選択肢です。
賃貸運用のメリット
定期的な家賃収入が得られる: 安定した副収入となり、介護費用などの足しにできます。
資産を持ち続けられる: 土地の価値が上がる可能性がある場合や、将来的に親族が住む選択肢を残せます。
家が傷みにくい: 人が住んでいることで換気や掃除が行われ、空き家特有の劣化を防げます。
賃貸を検討すべき状況
最寄り駅から近く、賃貸需要が高いエリアにある。
リフォーム済み、あるいは比較的新しく、すぐに貸し出せる状態である。
将来的に子供や孫がその土地を活用する具体的な計画がある。
3. 「損をしない」ための5つの判断基準
どちらにすべきか迷ったときは、以下の5つのポイントをチェックしてみましょう。
| 判断ポイント | 売却が有利な場合 | 賃貸が有利な場合 |
| 立地条件 | 駅から遠い、過疎化が進んでいる | 都市部、駅近、利便性が高い |
| 築年数 | 築30年以上(解体が必要な場合も) | 築浅、またはリノベーション済み |
| 将来の居住予定 | 家族全員が戻る意思がない | 数年後に子供が住む可能性がある |
| 管理の可否 | 忙しくて通えない、業者に任せたくない | 定期的に様子を見に行ける、管理会社に頼める |
| 税金対策 | 特別控除などを利用して節税したい | 経費計上による節税メリットを狙いたい |
4. 空き家放置が招く「特定空家」のリスク
「とりあえず保留」として実家を放置するのが、実は一番危険です。
適切な管理がされていないと判断されると、自治体から**「特定空家」**に指定される恐れがあります。
固定資産税が最大6倍に: 住宅用地の特例が解除され、税負担が跳ね上がります。
近隣トラブル: 害虫の発生、倒壊の危険、放火のリスクなど、損害賠償責任を問われる可能性も。
資産価値の下落: 放置された家は驚くほどのスピードで傷み、売るに売れない状態になってしまいます。
生前整理の段階で「今後どうするか」の方向性だけでも決めておくことが、家族を守ることにつながります。
5. まず何から始める?成功へのステップ
実家の整理と不動産対策を同時に進めるための手順です。
実家の片付け(生前整理)を優先する
家の中にモノが溢れていると、正確な査定ができません。まずは不用品の処分を進め、家の状態を確認しましょう。
プロに査定を依頼する
「売ったらいくらになるか」「貸したらいくらになるか」の概算を知ることから始まります。複数の会社に査定を依頼し、現実的な数字を把握しましょう。
家族会議を開く
親の意向を確認しつつ、子供世代が将来どうしたいかを共有します。相続時のトラブルを避けるため、透明性の高い話し合いが不可欠です。
まとめ:実家の未来を「今」決めるということ
実家の整理は、過去の思い出を大切にしながら、未来の負担を軽くするための作業です。「売る」にせよ「貸す」にせよ、早めに行動を起こすことで選択肢は広がり、より有利な条件で進めることができます。
生前整理は、家財道具を片付けることだけではありません。大切な不動産という資産をどう活かすか、この機会に真剣に考えてみませんか?
まずは、実家の現在の価値を知るために、信頼できる不動産の専門家へ相談してみるのが第一歩です。
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