終活で始める「自分史」の作り方・書き方ガイド
最近、「終活」という言葉をよく耳にするようになりましたね。自分の人生の終わりをより良く迎えるための活動として、生前整理やエンディングノートの作成など、様々な準備をされる方が増えています。その中でも、特に人気が高まっているのが「自分史」です。
自分史は、自分の人生を振り返り、文章や写真で記録する作業。単なる過去の記録ではなく、これまでの人生を再認識し、未来をより豊かにするための貴重な時間になります。また、完成した自分史は、大切な家族への最高の贈り物にもなります。
「でも、どうやって書けばいいの?」「何から始めればいいのか分からない」という方も多いのではないでしょうか。この記事では、終活の一環として自分史を作るメリットから、具体的な作り方の手順、書く時のコツまで、初心者でも簡単に始められるよう分かりやすく解説します。
なぜ終活に「自分史」が人気なの?その3つのメリット
自分史は、ただの「人生の記録」ではありません。実は、心身にとってたくさんの良い効果をもたらしてくれます。
メリット1:人生の棚卸しができる
これまでの人生を振り返ることで、楽しかったこと、頑張ったこと、辛かったことなど、様々な出来事が思い出されます。この作業は、自分の価値観や考え方を再確認する良い機会です。過去の自分を客観的に見つめ直すことで、自分自身を深く理解し、心の整理をすることができます。
メリット2:脳の活性化につながる
過去の記憶をたどる作業は、脳に良い刺激を与え、活性化につながると言われています。思い出を深く掘り下げ、具体的なエピソードを文章にする過程は、脳トレのような効果も期待できます。
メリット3:大切な人への最高の贈り物になる
自分史は、自分自身だけでなく、家族や孫への大切なメッセージになります。自分の生きてきた道、考え方、家族への想いを形に残すことで、自分が亡くなった後も、家族は自分をより深く理解し、思い出を共有することができます。これは、何物にも代えがたい貴重な財産となるでしょう。
「自分史」の作り方・書き方ステップ
自分史作りは、難しく考える必要はありません。まずは、以下のステップに沿って少しずつ始めてみましょう。
ステップ1:テーマや目的を決める
「誰に読んでもらいたいか?」「どんな自分史にしたいか?」を最初に考えてみましょう。
家族や孫に読んでもらいたい: 自分の人生の歩み、家族への想い、伝えたい教訓などを中心に書く。
自分自身のために: 過去の経験を整理し、自分を見つめ直すことを目的にする。
特定のテーマに絞る: 例えば、「仕事の歴史」「趣味の歴史」「子育ての歴史」など、特定のテーマに絞って書くのも良い方法です。
目的が決まると、書きたいことが明確になり、スムーズに進められます。
ステップ2:年表や出来事を書き出す
いきなり文章を書き始めるのではなく、まずは年表形式で自分の人生の出来事を箇条書きにしてみましょう。
出生から幼少期:生まれた場所、家族構成、幼い頃の思い出
学生時代:部活動、友人、学んだこと、印象的な出来事
社会人時代:就職、仕事でのエピソード、転機
結婚・子育て:出会い、子育ての苦労や喜び
趣味やライフワーク:旅行、習い事、今熱中していること
その他:病気、災害、大きな決断など
この時、年代だけでなく、その時の気持ちや考えもメモしておくと、後で文章にする際に役立ちます。
ステップ3:エピソードを膨らませる
年表を元に、特に印象に残っている出来事を一つ選び、具体的なエピソードを書き出してみましょう。
「いつ」「どこで」「誰と」
「何をしたか」
「なぜそうしたか」
「その時どう感じたか」
「その出来事から何を学んだか」
日記や手帳、写真、手紙などを参考にすると、忘れていた記憶が蘇ることもあります。
ステップ4:写真や物を活用する
写真は、当時の雰囲気を鮮明に蘇らせてくれます。自分史に写真を添えることで、より生き生きとした記録になります。また、大切にしていた物やコレクションなども紹介すると、読み手にとっても興味深い内容になります。
ステップ5:文章をまとめる
ステップ3で書き出したエピソードを、読みやすいように構成していきます。時系列に沿って書くのが一般的ですが、特定のテーマごとにまとめても構いません。
です・ます調:丁寧で読みやすく、家族や友人にも親しみやすい印象になります。
です・である調:少し硬めの文体で、客観的に事実を記述するのに適しています。
自分らしい言葉遣いで、気負わずに自由に書いてみましょう。
自分史作りをもっと楽しくするヒント
完璧を目指さない: 誤字脱字があっても大丈夫。まずは、思いつくままに書いてみることが大切です。
「自分だけ」のルールを作る: 毎日少しずつ書く、気が向いた時に書く、など自分に合ったペースで進めましょう。
家族や友人に協力してもらう: 一緒に思い出話をする中で、自分だけでは思い出せなかったエピソードが見つかることもあります。
色々なツールを活用する: 手書きのノート、パソコンのワード、自分史作成ソフトなど、使いやすいものを選びましょう。
まとめ:自分史は「人生の宝物」
終活としての自分史作りは、過去を振り返り、自分自身と向き合う貴重な時間です。そして、その記録は、未来の自分や大切な家族への最高のギフトとなります。
さあ、あなたもこの機会に、自分だけの「人生の物語」を綴ってみませんか?